HEDWIG in 神戸国際ホール

ヘドウィグの舞台装置は、トミーとのスキャンダルで脚光を浴びた直後。
「ビルジウォーターズ」でのライブ。

客席から向かって左側にバンド。
アングリーインチの楽器は、キーボードにギター、ベースとドラム。

右側奥には椅子と化粧台。
ランプに衣装。
ウィッグのたくさん置いてある棚らしきもの。
中央に丸椅子とテーブル。
テーブルの上には、煙草の箱とライター、飲み物の壜。

上を見上げると、幼いハンセル(ヘドウィグ)が描いたとみえる恐竜のような神話(?)のイラストが天井にデザインされている。
会場はスモークが焚かれ、ライトの光にほの白く浮かび上がるよう。

もうここはヘドウィグの世界だ。


開演のベルが鳴り、いったん暗くなったステージに、バンド、アングリーインチのメンバーがぞろぞろと現れ無言でスタンバイ。

舞台袖から、靴音を響かせて望月イツァーク登場!
宝塚の男役みたいに整った顔。
「Ladies and Gentlemen…  HEDWIG!!」
凛々しい声に安堵して、劇中劇の本物のステージが始まる。


イツァークが指差した方向に会場全体の視線が引き付けられ、バンドの演奏と同時に客席右側奥のドアからヘドウィグ登場。
ホールが広いので私の位置からはまだ小さく見える。

観客総立ち!!
拍手と歓声。
あたたかい空気がヘドを包んでいる。
オリジナルの物語では、スキャンダルにまみれたヘドを好奇の眼差しで見やる冷ややかな観客が殆どなんだけど。
コージヘドは満場の拍手に迎えられている。
みんな待っていたんだものね。
私の目にもちょっぴり滲むものがある。

ゆっくりと響く演奏に合わせ徐々に近付いてくるその姿。
辺りを睥睨するように、高く聳え立つように居丈高なヘドウィグ。
でもなんだか嬉しそうな表情に見えた気がした…

ゆっくりと真ん中の階段を踏みしめて舞台上へ。
艶やかな微笑を浮かべ、ネオンのようなマントを翻し歌いだす!


♪1曲目
『TEAR ME DAWN』
最初に聞いたときはあまり好きじゃなかったこの曲。
歌詞の意味もよくわからなかった。
今も理解したわけじゃないけど、様々なものを乗り越えて「打ち壊せ!」と陽気に笑い飛ばすヘドウィグの明るさに惹き付けられる。
1961年に建てられ、人々の憎しみと恐怖の象徴だったベルリンの壁が崩れ去ったあと、ヘドウィグはあの壁のように境界線に立ちはだかると豪語する!

東と西の間に。
奴隷と自由の間に。
男と女の間に。
頂点とどん底の間に。
「彼女を打ち壊せ!」



♪2曲目
『ORIGIN OF LOVE』
この舞台の核とも言えるヘドウィグの小さな思い出。
「愛の起源の物語」
この曲は誰が聴いても心に残るに違いないと思うほど、特別印象深い。

その昔、人は背中合わせにくっ付いた二人で一人の人間だった。
神の稲妻によって切り裂かれ、一人は二人に分かたれた。
だから誰にもこの世界のどこかに「カタワレ」がいる。
二人はもう一度一人になるために、愛し合うのか?

そしてヘドウィグは「カタワレ」を探し求めて、今もこうして愛の起源を歌っている。
ヘドウィグのカタワレとは…?



「彼ね、偶然隣のジャイアンツスタジアムで公演中なの」
と舞台右端のドアを開けに行くヘドウィグ。
そしてそこからは、公演中のトミーの声にかぶさるように光と歓声が降り注ぎ、ヘドウィグの存在をかき消すようだ。


ヘドウィグは失った過去について、静かに、時に楽しげに愛しげに語り始める。

26歳で勉学の道を諦めたハンセルは、自由への憧れを抱きながらどうすることも出来ずに生きる道を模索していた。
ある時、壁の向こう側にオープンしたマクド(関西風)の匂いを嗅ぐように日光浴していて出会ったアメリカ兵。
それがルーサー。(キムタクのモノマネ上手いよ)
グミBEARなんて普段から持ってるということは甘党なのか?
「これはなんの味?突然わかったの、これは権力の味!」

♪3曲目
『SUGAR DADDY』
クマのグミを投げるヘドウィグ。
遠くへもいっぱい投げている。
私も取ろうと手を伸ばすも、手のひらに当たってどこかへ行ってしまった。
みんなノリノリで手拍子。
でも微妙にずれる。あれれ?
楽しいから気にしない♪



♪5曲目
『WIG IN A BOX』
イントロの澄んだピアノがとても好きだ。
「One night like this…」の柔らかい声。

この歌を聴くと、いつもちょっぴり泣けてくる。
誰にだって辛かった夜や、過去の嫌な思い出ってあるもの。
でも…
メイクをして音楽をかけて、お洒落をして(ウィッグを着けて)
ベッドに潜るまでまた一生懸命やってみる。

ああ、ヘドウィグと私。ちっとも変わらない。
なんて身近で優しい心地がするんだろう。



♪6曲目
『WICKED LITTLE TOWN』ヘドウィグバージョン
中央の丸椅子にそっと腰掛け、足を綺麗に組むヘドウィグ。
どうしてそんなに艶めかしいのか。
トミーへの期待…生まれようとしている愛がヘドウィグを輝かせている。

「You know,the sun is in your eyes. And hurricanes and rains and black and cloudy skies.」
この「black and cloudy skies」のところが好き。



♪11曲目
『MIDNIGHT RADIO』
声もなく聞き惚れるしかなく、ただ立ち尽くす。

ROCKが好きならこの歌を聴け!





神戸公演からだいぶ経ちました。
気持ちは落ち着いています。
でも、いろいろと覚えていない自分が情けない。

ただラストの曲を聴いて、全てが報われたと感じたことだけを付け加えておきます。



カーテンコールは3回。
1回目は全員で出てきて、耕史くんがメンバーを紹介する形でお辞儀をしてくれました。

2回目は耕史くんと望月さんが出てきて挨拶。
少し話をしてくれました。
大阪では公演がストップして迷惑をかけた、と率直に謝ってくれる耕史くん。
「生きていると色々ありますね。僕も初めての経験だったんですけど。
でもみんな同じ方向を向いてやろうとしてたって事はわかって下さい」と言っていました。
「分かってるよ!」と答えたかった。
耕史くんが悪いわけじゃないのに、そんな風に言ってくれるなんて驚きました。
責任感の強い耕史くんのこと、きっと大変な思いをしたんでしょうね。
ちょっと涙が出そうになりましたよ!
嬉しかったです。

そして「そんな時に助けてくれた望月さんです!」みたいな紹介をして左側を向いたら望月さんがそこに居ず。
「あれ?あれ?」とうろたえるコージ(緑のピチヘドT着用!Lサイズにしてもよく入ったなぁ)
めっちゃ可愛い~♪ 焦ってました。
望月さんは右側にいました。とても控えめで好感の持てる方。綺麗でしたね。


ぞろぞろとそれぞれにヘドTを着て出てくるバンドメンバー。
ヘドTシャツが売れてるとか、楽器の準備も色々あるんですみたいなことを言いながらニコニコ、いつものコージくん。
やっぱりどこか天然なんだよなぁ(*^。^*)
さっきとのギャップが激しいよ。

アンコールは「Origin of love」と「Sugar daddy」とどっちがいいかと望月さんにきいて、「Origin of love」を歌ってくれました。
ヘドウィグとしてではなく、山本耕史としての歌。
くぅ~!!めちゃくちゃ良かったです!!

一番印象に残ったのはこの後の事。
望月さんとアングリーインチメンバーの姿が見えなくなった後、耕史くんは舞台の端で立ち止まって向き直り、会場をしっかり見渡してから一人深々と一礼して袖に消えていきました。

主演として座長として。
真摯な姿に胸を打たれました。

でもまだまだ拍手は鳴り止みません(^_^;)

明かりがついて、3回目のカーテンコール。
「これ以上何をしろというんでしょうかね」
さっきとうって変わったいつものコージが現れました。

2回目のカテコの後、舞台の後ろLEDの電光掲示板に「東京ファイナル」の案内が出ていたんですが、「さっきのもう一度見せてください!」と照明の方に声を掛け、「ほぉ~こうなってるんですね」みたいなことを言っていたと思います。

それから、神戸国際ホールのことを「ここは大きくて綺麗なホールですね」と言ってくれていました。
「上の方にもたくさん来てくださってますね~」と上階を見上げる耕史くん。
2、3階の人達は思いっきり手を振ってます\(^o^)/
「みんな一度に帰ったら危ないと思いますけど…一度に帰ってください!」とまたコージ節が出て笑いを取っていました。

そうそう、このあと袖の方に向かって歩いていきながら、「絶対守りたい人や愛がそこにあるんだ~」と『SET OUT』をワンフレーズ歌い、はける寸前「ディースター!」と言ってから入って行きました!
みんな大受けです~♪
ディースターは、「関西求人情報誌」ですもんね!
義理堅いというか、やっぱりお茶目だ☆



今回の公演を観て、次の舞台は何かまだわからないけど、神戸も是非地方公演の恒例地にして頂きたいと思いました!
スタッフの方、ホールの方、どうぞよろしくお願いします!!




さて、私は友達に頼まれていたグッズを買い、まだまだ明るい三ノ宮の街に繰り出しました。

人並みに流されるように歩きながら胸はいっぱい。
友達と時々話しながら、心はヘドウィグをどこまでも追い掛けているよう。
でも、きちんとお腹は空くんですよね~
なんて健康的な私たち!
中華街って、地元なのにあまり来たことなかったんですけど、面白いです。
あちこちに若者が立って色んなものをみていたり食べてたり。
今度は娘と来たいなぁ。

小さな中華料理のお店に入って晩ご飯。
美味しかったです。
揚げワンタンを頼んだら、八宝菜みたいで面白かった。
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三ノ宮だと、家まで1時間かからないから楽だな~(*^。^*)

さぁ、次はファイナルです!!
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by aquadrops | 2008-06-13 11:27 | Stage