ttB!続き(ネタバレしています)12/5追記しました

真っ暗で静まりかえった舞台、突然鳴り響く電話の音…
何回かのコールのあと、諦めたように留守電に切り替わります。
細いスポットライトが当たり浮かび上がる電話。
電話の主は事務所の女社長ローザでした。
冗談めかして呼び掛ける彼女はジョンが居留守を使っている事を見抜いています。
この時の声は里奈ちゃんの声じゃないみたいでしたね。

溜め息とともに、留守電に話しかける彼女の声にジョンがやっと受話器をとります。
ワークショップの結果に絶望しかかっていたジョンは、ローザの話し振りに一瞬希望を感じて表情を明るくさせたのですが。
しかし。
彼のワークショップ「Superbia」は大成功をおさめ、彼の才能も認められはしたのですが、現実は厳しく、ジョナサンが望むように次のステップに進むことは出来なかったのでした。
尊敬するスティーブン・ソンドハイム氏もそそくさと帰って行ったと聞いて愕然とするジョン。
「次の作品を期待している」
その言葉は、魂を削るようにして作曲をしてきたジョナサンにとってどんなふうに聞こえたのでしょう。

そこへマイケルがやってきます。
絶望し、今までやってきたことを否定する事も出来ない苦しい胸の内をマイケルにぶつけるジョンを、マイケルは励まします。彼なりの言葉で。
でもその言葉はジョンにとっては慰めにはならず、「本当の恐怖を知らないくせに」とやつ当たりしてしまいます。

マイケルはジョンに告白します。 「I'm HIV エイズなんだ」と……


★WHY?
ジョンは顔を手で覆い、自分の絶望にだけ向き合っていたのですが、マイケルの言葉がちゃんとした意味を持って理解できた時、急に振り向くわけでなく、ゆっくりとごくゆっくりとマイケルの方を見ます。
「いつからだ?いつわかった?」この言葉もずいぶん間があいてからでした。
(この耕史くんの演技、すごいと思いました。)

自分のことしか見えていなかったジョンは、マイケルの苦悩を知り、悲しみにいたたまれずに夜の公園を走り回ります。
丘の上、飛び立つカモメに手を振り、大切な人を想って古びた教会で見付けたピアノを前に歌い出します。
繰り返す波の音のような静かなピアノ。
子供の頃のことを思い出し、ジョナサンは泣きながら歌います。
「覚えているさ~ 忘れてないさ~♪」
「クラスでやったウェストサイドストーリー♪お前の音痴は治ってなくて貰った役には歌がない♪」
歌いながら耕史くんはぼろぼろに泣いています。
耕史くんのジョンの泣き顔と一緒にこの歌詞が心に焼き付いて離れません。

『音楽が世界を変えてゆく!』


★LOUDER THAN WORDS
ソーホーのジョナサンのアパート。今日は彼の30才の誕生日です。
テーブルの上には友人たちからのたくさんのプレゼントが山と積まれています。
そのほとんどがジョークだといいながら、楽しげに見詰めるジョン、部屋の中はパーティの飾り付けがされています。

そこへスーザンが大きな包みを持ってやってきました。
スーザンからの贈り物は、千枚はありそうな「五線紙の束」
彼女もやはり夢を追い続けるジョンが好きなんですね。
そんな彼女からの優しさに満ちた言葉にジョンは微笑みます。
「忘れないで、いつも深呼吸すること」

マイケルもやって来ました。
彼からのプレゼントはベルトが三本。もちろんノーブランド。
それは嫌味ではなく、純粋にジョンに似合ういいものをきっと一生懸命選んでくれたんでしょうね。
そんなマイケルにジョンは言います。
「昨日はすまなかった。これからもずっとそばにいるよ」と。

楽しいひととき。
電話が鳴りますが、ジョンは友人たちとの時間を優先しています。
留守電に切り替わったそのメッセージの主は、あのスティーブン・ソンドハイム氏です。
挨拶もせずに急いで帰ったことを詫び、彼は言います。
「君には明るい未来が待っていると思うよ!」

ピアノの綺麗なソロではじまるラストナンバー
ジョナサンが静かに歌い出し、マイケル、スーザンが入り、3人で。
ドラムが入り徐々にアップテンポに!

『未来という名前の大空へ、鳥のように翼広げ飛び立ちたいのさ!』

一瞬消えた演奏のあと、ピアノのバースデーソング。
マイケルが30才のバースデーケーキを持って現われます。
スーザンがそばに寄り添い、ロウソクを吹き消すジョナサン。そして終幕。
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by aquadrops | 2006-12-04 15:05 | Stage | Comments(0)